9月 〜 10月

秋の放牧地、何をやるか?

草の伸びが落ち着き、雑草が目立ち始める時期。ここでの施肥管理が、翌春の草地の立ち上がりを大きく左右します。

秋の放牧地、基本認識

春に控えていた施肥を、秋にしっかり行うのが基本方針です。窒素はすぐに効いてなくなりますが、リン酸は土壌に結合してゆっくり放出されるため、今のうちに施肥しておくと来春の牧草の立ち上がりが早くなります。「秋は来年への仕込みの季節」と捉えると、やるべきことが整理しやすくなります。

月別・秋のタスク

9月

掃除刈りと追播の追い込み時期。越冬性を考えると、追播はこの時期までが目安です。
  • 掃除刈りを継続:草の伸びは落ち着いてきますが、雑草が種子を作る前に、引き続き高刈りでチェックします。
  • 追播(オーバーシード):チモシーやケンタッキーブルーグラスなど越冬性の高いイネ科草種は、「分けつ(株分かれ)」が3〜4本程度育っていることが冬越しの目安とされ、逆算すると9月中旬までに播種を済ませておきたいところです。
  • 土壌分析の結果が届き始める時期でもあります。分析結果を見ながら、この後の施肥計画を具体化します。

10月

本格的な施肥シーズン。石灰・堆肥もこの時期にまとめて対応します。
  • 本格施肥:リン安や硫安を(反あたり10kg程度を目安に)薄めに散布します。リン酸は土壌に吸着されてゆっくり効くため、来春まで効果が持続します。10月に入ってもオーチャードグラスやケンタッキーブルーグラスには追肥が有効です。
  • 石灰散布:春・秋の年2回のうち、もう1回をこの時期に行います。
  • 堆肥散布:できれば土壌が凍結する前に済ませます。散布後にチェーンハローをかけると、地面に馴染みやすくなります。
  • エアレーション:秋も土壌の物理性を改善する適期の一つです。水はけを良くし、来春の根張りを助けます。

今年の草地が傷んでいると感じたら

長雨や低温、逆に雨不足など、天候によってはイネ科牧草の伸びが悪く、雑草の勢いが増している年もあるかもしれません。そんな中でも、掃除刈りと追肥を適切に行った放牧地は、青々とした状態を保てます。掃除刈りを20cm以上の高刈りにするだけで、雑草が減ったという報告もあります。今からでも遅くありません。基本に立ち返って取り組みましょう。

秋の作業工程 詳細ページ

🌾

施肥・石灰散布

秋の本格施肥の考え方と年間スケジュール。

詳しく見る →

エアレーション・追播

越冬性を考えた追播の締め切り時期。

詳しく見る →

掃除刈り(高刈り)

雑草に種子を作らせないための継続管理。

詳しく見る →
🌿

雑草対策

秋に増えやすい雑草への対処法。

詳しく見る →
🍄

カビ・エンドファイト対策

収穫した牧草の保存時のカビにも注意。

詳しく見る →
🐎

放牧密度・馬群管理

草量が落ち着く時期の頭数調整の考え方。

詳しく見る →
← ホームへ戻る冬の作業を見る →