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🐎 放牧密度・馬群管理

放牧地の面積は、そのまま繋養できる頭数の上限を決めます。「広ければ広いほど良い」わけでも「狭くても密度が同じなら良い」わけでもありません。

5反(0.5町)
1頭あたりの目安面積
5〜10頭
理想的な群れの頭数
長方形
正方形より運動量を稼げる形

運動量・運動強度は物理の法則で決まる

若馬の運動量は、運動量=体重×移動速度×時間=体重×移動距離という物理の法則で表すことができます。GPSを使えば放牧中の移動距離や速度を実際に測定することも可能です。また、運動強度は運動強度=体重×最大瞬間速度×時間で表され、放牧地での全力疾走とその持続時間が重要になります。面積が狭く、走行距離が短くてすぐに止まらなければならないような放牧地では、運動強度を稼げないどころか、急停止による種子骨骨折など故障の原因にもなります。

適正な面積と頭数

理想は「1町(1ha)に1頭」ですが、これは草地管理が十分に行き届いていることが条件です。現実的な目安としては、1頭あたり0.5町(5反)あれば、なんとか夜間放牧を持続できるとされています。

群れの頭数についても重要なポイントがあります。放牧地で馬を観察していると、3〜4頭程度の少ない群れはあまり走りませんが、10頭程度の群れになると常に誰かが走ったり、じゃれ合ったりして、群れ全体の活動量=活力が上がる傾向があります。そのため、群れの頭数は5頭以上、できれば10頭程度が理想的とされています。10頭の群れであれば、10頭×0.5町=5町が放牧地1面の目安の広さになります。

面積の数字だけを鵜呑みにしない

かつて「2.5haに放牧すると運動量が多かった」という研究結果が一人歩きし、多くの牧場が2〜3haの放牧地を作った経緯がありますが、これは比較対象の設定次第で結果が変わる可能性がある点に注意が必要です。放牧密度が同じであれば小さな放牧地でも良いというわけではなく、やはり5町以上、できればそれ以上の面積が理想とされています。実験結果は条件によって変わるため、参考にする際は自分の牧場の状況と照らし合わせて判断しましょう。

形状も重要:正方形より長方形

同じ面積でも、正方形より長方形の放牧地の方が、全速力で走れる直線距離を長く取ることができます。距離が確保できるのであれば、長方形の方が運動強度を稼ぎやすいといえます。もちろん、全速力のまま方向転換できるだけの幅も必要です。傾斜地だけでは十分な運動ができない上、蹄や関節への負担も大きくなるため、一部に傾斜があっても、平坦な面積を一定割合以上確保することが望ましいとされています。

土質による負荷の違い

同じ草種・同じ草の密度であっても、土質によって馬の脚にかかる負荷は変わります。例えば河川敷と黒ボク土壌を比較すると、河川敷の放牧地の方が脚への反発力が強くなる傾向があります。自分の牧場の放牧地を実際に歩いてみて、膝への衝撃で違いを感じてみるのも一つの方法です。

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